日本のジレンマ

今日は元旦に放送のあったNHKの日本のジレンマを観た。
学者とゴールドマンサックス出身、マッキンゼー出身の起業家
などの討論であった。朝まで生テレビの若手バージョンであると思う。
1970年以降生まれ限定ということで、若手の論客が出てくる
番組である。実業家はビジネスをしなければならないので、
「日本のかたち」を討論する上では、やはり学者の意見が参考に
なる部分が大きい。歴史学者の與那覇潤氏や建築家の藤村龍至氏、
社会学者の古市憲寿氏や政治学者の白井聡氏の著作は読んでみたい
と思った。
文系学部から就職活動をする際に、何を基準にして採用しているのか
よくわからないということがある。大学名・学部名での採用枠があるようだ。
SPIなどの筆記試験については、客観的な正解があるからわかりやすい。
面接では、大学での専門性を問われていることはないし、
性格(協調性やリーダーシップなど)で採用を決めているのか。
就職氷河期に就職活動をするということ、不採用になるということは
精神的な苦痛が大きい。朝井リョウ著「何者」という小説は、
文系学部卒業の就職活動の大変さや、新卒での就職活動での重要性が
良く書かれている。失敗できない感じや、やり直しがきかない雰囲気がリアルに
描かれている。「コミュニケーション能力」も不鮮明である。
年末・年始は9連休であり、特別にやるべきことが
決まっているわけではないため、自分自身の過去や将来を見つめ直す
機会になった。社会人になると、まとまった期間休めることは少なく
なる。35歳ぐらいまでは、転職できる年齢であり、それ以降の
年齢での転職は特別のコネクションなどがないと厳しいだろう。
所属する会社での出世の可能性が見えている場合、頑張りようがない
気がする。日本では決められたレールから出ると、損をするような
社会的な仕組みや同調圧力があると思う。
新春のNHkの2020年の東京オリンピック開催に向けての討論会での
主なテーマは少子化であり、日本人の働き方の多様化が認められていないこと、
保育園の不足、セーフティーネットの不充実、
などが問題であった。