文系の就職

文科学部出身者の就職先の選択は難しい。
1大学院の修士課程・博士課程に進学して、大学の研究者になる。
2弁護士や公認会計士の資格を取得して、専門家になる。
3国家公務員か地方公務員になる。
4民間企業に就職。
1を選択した場合、修士課程・博士課程の時代の学費の捻出と、
オーバードクター問題で、大学のポストがないことがネックになる。
予備校や塾講師でも可ならばよい。
2の選択は、資格試験が難しすぎる。法科大学院を卒業して、
弁護士になるという、新司法試験制度ではだいぶ難易度は落ちた
が、以前の司法試験は資格取得までに5年以上の勉強が必要である。
公認会計士は3年程度か。
3の選択。国家1種試験の合格自体はそんなに難しくないが、
主要省庁に採用されるためには、東大法学部か経済学部卒業
であることが重要。地方公務員や国家2種試験ならば、容易。
4の民間企業は職種別採用ではないために、営業・経理・財務・
法務・人事といった部署のいずれに配属されるかはわからない。
仕事内容や勤務地を自分で選択することができない。
外資系のコンサルティングファームや金融機関は、
アップオアアウトなのと、日本から撤退するということも
考えられ、リスクが大きい。
1995年以降に就職した人は、日本の終身雇用制の崩壊と、
就職氷河期派遣労働者の増加などが重なって、
選択が非常に難しかった。
しかも、1回就職すると、その業界以外に転出すること
も難しい。地方公務員以外は長時間労働であるし。
理系で、専攻した学問の延長線上で、企業の研究者
になるという道ならば、わかりやすい。